石炭ガス化技術
Coal Gasification Technology
石炭ガス化技術Q&A
石炭のガス化って何?
石炭を「少量の酸素」と「熱」を加えて蒸し焼きにすることで、一酸化炭素(CO)と水素(H2)を主成分とする「燃料ガス」が生成されます。この燃料ガスを利用して発電を行います。固体である石炭を「気体の燃料ガス」に変えることを「石炭のガス化」といいます。
石炭ガス化技術でなぜ発電効率が上がるのですか?
従来の石炭火力発電は、微粉化した石炭をボイラで燃焼させて蒸気を作り、その蒸気で蒸気タービンを回転させて発電します。
「石炭ガス化複合発電(IGCC)」は、「石炭」を「ボイラ」で燃やすのではなく、ガス化した石炭ガスを燃料として、「ガスタービン」と「蒸気タービン」の両方で発電するため発電効率が高まります。さらに発電効率を高める技術として、燃料電池・ガスタービン・蒸気タービンによるトリプル複合発電を行う、「石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)」と呼ぶ発電技術の確立にも取り組む予定です。
石炭ガス化技術でどれくらいのCO2が削減できますか?
国内の最新鋭の石炭火力発電所に採用されているUSC(超々臨界圧微粉炭火力発電)の発電効率は約40%です。「石炭ガス化複合発電(IGCC)」の商用機では発電効率を約46%に高め、CO2排出量をUSCと比べて15%程度減らすことが可能となります。さらに、IGCCと燃料電池を組み合わせた究極の高効率石炭火力発電「石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)」が実現すれば、商用機では発電効率が55%に達し、CO2排出量はUSCと比べて約30%削減できることになります。